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広報の効果測定は何を見る?KPIと月次レポートの作り方

PV・掲載件数の次に、何を確かめる?目的別のKPI、GA4の計測で間違えやすい点、同じ期間の比較、数値から次の施策へつなぐ月次レポートの見本を解説します。

編集:WorkPick約7分公開 2026.09.29
最終更新:2026.10.01
WorkPick プレス実務の見本
見られた。
そのあと、
どう動いた?
閲覧クリック次の行動
次の一手を、見つける。WORKPICK / PR PLAYBOOK
この記事の内容
01最初に『誰に、どう変わってほしいか』を決める02KPIは、目的と計測方法をセットで選ぶ03GA4の閲覧・スクロール・クリックは、それぞれ意味が違う04PVが増えても、次の行動が増えたとは限らない05比較する期間と、判断できないことをそろえる06月次レポートは、次に試すことまで一枚にする
読んだら、使ってみる。原稿の骨子をつくる
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月次報告にPVと掲載件数を並べたあと、『それで、何がよくなったの?』と聞かれて困ったことはないでしょうか。数字が足りないのではなく、何を確かめるための数字かが決まっていないことがあります。

最初から大きなダッシュボードは要りません。発信の目的を一つ決め、届けた結果と、読者に起きた変化を分けます。少人数の広報でも続けられる、定義・記録・判断の順番を紹介します。

まず押さえたいこと

目的を先に決め、届いた量・理解の手がかり・行動を分ける。数値と限界を書き、次に試すことまで決める。

  • 目的に合うKPIを選べる
  • 割合と比較期間をそろえられる
  • 事実・仮説・次の施策を分けたレポートを書ける
01

最初に『誰に、どう変わってほしいか』を決める

新機能を知ってもらう、取材候補として検討してもらう、説明ページを読んでもらう。目的が変われば指標も変わります。『認知を上げる』だけで止めず、対象、伝える内容、確認する行動や反応を一文にします。

AMECのBarcelona Principles 4.0は、明確で測定可能な目標、定量と定性の評価、発信の結果だけでなく成果や影響の報告を重視しています。広告換算額だけで広報の価値を示すことも推奨していません。以下はその考え方を小規模な運用へ落とした、WorkPickの整理です。

根拠・出典AMEC|Barcelona Principles 4.0(別タブで開く)
実務の整理

届いた量と、読み手の変化を分ける

  1. 01

    届けた|発信の結果

    掲載件数、対象記事の閲覧。意図した相手へ届いたかも確認する。

  2. 02

    伝わった|理解の手がかり

    取材で出た質問、アンケート、営業が聞いた反応。閲覧だけで理解したとは判断しない。

  3. 03

    行動した|目的に沿う変化

    説明ページを読んだ、取材を依頼した、問い合わせた。広報だけの因果効果とは区別する。

3段階は実務用の整理。すべての成果をアクセス解析だけで測れるわけではありません。

02

KPIは、目的と計測方法をセットで選ぶ

主指標を一つ、判断を助ける補助指標を少数に絞ります。問い合わせが目的なら、問い合わせ件数だけでなく、どのテーマへの関心か、取材なのか営業相談なのかも見ます。掲載件数が増えても、意図した説明が含まれていないなら改善が必要です。

取れない項目は『未計測』とします。0件は計測したうえで該当がなかった状態です。毎月、定義、集計期間、対象URL、除外条件を残し、計測方法を変えた月は注記します。

実務の整理

目的別に選ぶ最初のKPI

目的別に選ぶ最初のKPI
目的主な指標一緒に確かめること
新機能を知ってもらう主な指標対象記事・説明ページの閲覧一緒に確かめること流入元と、意図した相手からの反応
取材につなげる主な指標取材の問い合わせ件数・内容一緒に確かめること対象テーマ、採用された事実、質問の質
サービスを検討してもらう主な指標記事から説明ページへ進んだセッション一緒に確かめること提供条件が読めるか、後続の問い合わせ
誤解を減らす主な指標同じ誤解の問い合わせや質問一緒に確かめること件数だけでなく、質問の具体的な内容

業界共通の目標値ではありません。自社で目的・対象・計測範囲を決めるための選択例です。

03

GA4の閲覧・スクロール・クリックは、それぞれ意味が違う

GA4のpage_viewはページの表示を数えるイベントで、同じ人が複数回表示する場合があります。拡張計測のscrollは、通常、ページの90%の深さが初めて表示されたときに発火します。本文を理解した人数や、最後まで読んだ人数を直接示すものではありません。

拡張計測のclickは、基本的に外部サイトへのリンクが対象です。同じサイト内の説明ページへのリンクを測るなら、必要なイベントと集計を別途確認します。『clickが0だから誰も進んでいない』と判断する前に、実際の操作で計測されているかを確認してください。

フォームも、送信ボタンの操作と受付完了を区別します。主指標にするイベントの定義は実装担当と合意し、計測に個人名やメールアドレスなどを送らないようにします。数字が出ることと、その数字が目的の行動を数えることは別です。

根拠・出典Google Analytics|Enhanced measurement events(別タブで開く)
そのまま使える確認メモ

計測定義のメモ

目的の行動: 対象URLとリンク・フォーム: 何が起きたら1件と数えるか: 集計単位(回数/セッション/利用者): 同じ人の繰り返しの扱い: 実際の操作による確認日: 計測できない範囲:

04

PVが増えても、次の行動が増えたとは限らない

次の例は、計算のための架空データです。Aの記事を閲覧した1,000セッションのうち、30セッションで説明ページへのリンクが押されました。Bは1,200セッションのうち24セッション。閲覧したセッションは増えていますが、リンクが押された割合は3%から2%へ下がっています。

割合は『リンクが押されたセッション ÷ 記事を閲覧したセッション × 100』。分子と分母の対象、期間、単位をそろえます。この割合を、理解した人の割合や問い合わせへの転換率とは呼びません。

この比較だけで理由は分かりません。流入した読者、発表内容、リンクの位置や文言、提供条件、計測の変更を確認します。違いを記録し、次に変える要素を一つ決めます。

架空の記入例

説明ページのリンクが押されたセッションの割合

記事A|30 ÷ 1,0003%
記事B|24 ÷ 1,2002%
02.5%5%
グラフを画像で見る(別タブで開く)

架空の計算例。両記事とも公開後7日間、同じイベント定義で集計した想定。アクセス増と次の行動の増加を分けて判断します。

05

比較する期間と、判断できないことをそろえる

月初の記事と月末の記事を当月のPVだけで比較すると、公開されていた長さが違います。公開後7日間など同じ長さで比較するか、経過日数を併記します。速報と長く読まれる使い方記事も、同じ役割として比べないようにします。

前月より伸びたときは、見出しだけでなく配信先、SNS、広告、季節要因、計測設定も確認します。対照を取っていない比較から、一つの変更の因果効果を断定しません。少数の問い合わせなら、割合だけでなく実数と内容を示します。

AIの回答で引用されたこと、AIサービスから識別できた訪問、ボットのアクセスは別々に報告します。観測した質問の結果を、全ユーザーへの引用回数へ換算しないでください。

06

月次レポートは、次に試すことまで一枚にする

『目的、結果、観測した事実、仮説、判断できないこと、次の施策』を分けて書きます。数値が小さくても、事実と解釈を分けることで、何を試し、いつ見直すかを合意できます。

次の施策には担当と確認日を入れます。『引き続き改善する』で終わらせず、『リンク名を用途が分かる言葉へ変更し、次の記事で公開後7日間を比較する』まで具体化します。目標値は過去の実績や事業上の必要から設定し、他社の平均をそのまま使わないようにします。

架空の記入例

月次レポートの記入例

目的:新機能の説明ページを読んでもらう 結果:記事Bを閲覧した1,200セッションのうち24セッションでリンクをクリック(2%) 比較:記事Aは1,000セッション中30(3%)。どちらも公開後7日間 事実:閲覧したセッションは増加、リンクが押された実数と割合は減少 仮説:リンク名から移動先の内容が伝わっていない可能性 判断できないこと:流入者の違いや、説明文の影響。見出し変更の因果効果 次の施策:リンク名を「法人向け新機能の利用条件を見る」へ変更 担当/確認日:広報担当/次の記事公開から7日後

実務のチェックポイント

0 / 6 確認済み チェックはこの画面内のみで保持されます

確認に使った一次資料

AMEC|Barcelona Principles 4.02025年版。7ページ目に7原則の一覧。広報の目標、成果、定量・定性評価の基準。確認日:2026.10.01原文(別タブで開く)Google Analytics|Enhanced measurement eventsGA4のpage_view、scroll、外部リンクのclickなど、拡張計測の発火条件。確認日:2026.10.01原文(別タブで開く)
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